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yogaと歩むmanzanitaの心の散歩


by manzanaroja
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悲しみを分析する

悲しみを分析する_b0120173_18374572.jpg
今日は横浜市にある大学病院へ行ってきた。
ペルー人の親友Dが主治医と話をするということで、
微力ながら通訳として。
彼はいまガンと闘っている。
大きな手術を無事乗り越え、現在は放射線と抗ガン剤治療の真っ只中。言葉の壁がある中で病気と闘うのは容易ではない。想像してみてください、自分が海外で重い病気になったら・・・。

初めて彼の病気のことを聞いたとき、私は愕然とした。
というのも、今年の1月にQ太郎のママをガンで亡くしてばかりだった。やっとその悲しみから立ち直り始めているところだった。また大事な人が病気に・・・。すぐに会いに行った。すると、彼は満面の笑みで私を迎えてくれた。いつもの優しい笑顔。安心した。


Q太郎ママの闘病中は、理不尽な経験を沢山した。
大学病院やDr.に対する不信感もつのった。だからこそ、私たちは勉強した。
ガンのこと、治療のこと、病院のこと。とにかく調べて、有効だと思われるものには
すべて問い合わせた。セカンド・オピニオンで何人ものDr.と話もした。
でも、すべてが手遅れだった。
もう少し早く行動を起こしていれば・・・何度も思った。

しかし不思議なもので、どんなに辛い経験にも意味がある。
その経験から得たものを活かすべき場面が必ず訪れる。
これがyogaでいうダルマ(使命)というものなのかな。

Q太郎ママの闘病中の出来事は、悲しみと一緒に心の奥底にしまいこもうとしていたように思う。でも、そうしてはいけないんだと気づかされた。yogaの養成コースの中で、「自分のいまの感情を分析して説明する」という練習を何度もさせられた。あの時は苦手意識が強かったけれど、やっとその大切さに気づいた。悲しみこそ、分析しなくてはいけないんじゃないかな。その中に、きっと大切なものが隠れているから。悲しみの中に溺れてはいけない。


悲しみを分析する_b0120173_19422933.jpgDの主治医と会うのは今日が2回目。スパニッシュスピーカーのDとしっかり向き合ってくれている。Dの目を見て、「自分の言葉」を一生懸命伝えようとしてくれる姿勢に、私は本当に安心する。よかった。そして勉強家のDも、自分の病気についてしっかり勉強していて、果敢に立ち向かっている。私はガン治療のプロセスを知っているので、つたないスペイン語でも何とか通訳することができているけれど、Dr.と患者がこうして対等に向き合うことが何よりも大事だと思う。

処置後、Dと2人で遅めのランチをした。放射線の副作用でしばらく食事が全く喉を通らなかったD。新しく処方された薬のおかげで、今日はパスタをほとんどすべて食べることができた。Dの笑顔を見るたびに、私の悲しみも少しずつ癒されていく。
彼が病気を克服しますように。
by manzanaroja | 2007-07-30 19:50 | Tristeza<悲しみ>